湖沼・池・ダム湖・排水機場等、滞留している水をゆっくり動かす 浮遊型省エネ耕水機「バイオファン」「リプル」 |
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茂原市八幡湖は、市立公園ひめはるの里の中心部に位置し、70,000u水深1.5m〜2m。水源は地下水。農業用水として使用されているが、毎年大量のアオコが発生し、水利組合から水質改善を強く求められてきた。市は、イニシャルコスト・ランニングコスト・これだけの水に対する効果の面から、適当なものを求めてきた。実際先行設置している、干潟町を視察し、平成16年1月から、本器機を採用するに至った。 八幡湖再生のシナリオ 平成15年9月25日に実施した八幡湖予備調査によると、特徴的なのは溶存酸素の量が十分にあることである。一方でアオコ発生の要因は、水が動かないことに起因すると思われる。水中の植物プランクトンは、太陽光線をエネルギーとして光合成を行い、藻類を作り出し酸素を水中に産出する。この時水に動きがあれば、溶存酸素を含んだ水が湖沼全体を循環して良好な環境を作る。しかし水が動かないと、表層だけで盛んに藻類が発生する状態が現れる。 そこで、この溶存酸素を活用して八幡湖の水質を改善する手法がある。八幡湖の水面は約7万uであるから、この広さの水面を最小のエネルギーで動かす機器「バイオファン」8基の設置を提案する。バイオファンによって、現在ある溶存酸素を八幡湖全体(表層・底層)に行き渡らせ、全体の水を動かすことで、湖水の停滞が解消され、同時に懸案のアオコ発生の抑制が期待できる。ただし、八幡湖が富栄養状態であるため、最初の1〜2年程度は緑藻類(アオコでは無く、大きな個体)が発生する可能性もある。これまでの経験からは、緑藻類が岸辺に押し寄せたり、バイオファン機器本体に絡みついたりするケースがある。これは発生した時に管理の一環として回収作業を実施する必要がある。 浄化が進むにつれ、ヘドロ状の底泥が改善され水生植物が繁茂し、この水生植物に群がる水生昆虫、メダカ、クチボソ、ドジョウのような小さな動植物が増える。入場者、特に女性や子供が、水生生物との触れ合える場所を提供するのも「ひめはるの里」活性化のポイントになればと思う。 動力には通常、商業電力を使用することが一般的であるが、地球温暖化対策に寄与する太陽光発電を活用した実施プランも検討していただくことができる。これは環境に配慮した事業としての話題性が大きい点、八幡湖の水面が広いため長距離配線が不要になる点、同時に長距離配線によるトラブルがなくなり安全性が高まる点等から、全国初の太陽光搭載型バイオファン設置を推奨したい。
バイオファン実証試験設置 実証実験用に八幡湖の上流側にバイオファン60W3基を設置する。下流部の水の滞留が気になるとの話しではあるが、成果の確認を取る上でも上流部が望ましく、上流を浄化することで下流部へもよい影響が現れると考える。 実験期間平成16年1月〜3月末まで 設置者:茂原市
バイオファン本格導入 60W型3基と90W型3基の計6基が稼動中 2004年4月より、1月より設置してきた3基に加え、やや大型の90W型3基を設置し、湖全体への効果を期待している。
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