湖沼・池・ダム湖・排水機場等、滞留している水をゆっくり動かす 浮遊型省エネ耕水機「バイオファン」「リプル」 |
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平成15年1月、富津市観光協会との間で「実験設置契約」を取り交わし、器機はアクア協会が提供し、電気工事・電気代は観光協会が、水質検査はアクア協会がそれぞれ分担することで、平成15年4月から実験スタートした。9月実験終了時点で成果の確認ができた場合、協会は管理者である千葉県と、予算の交渉を行うことを契約時に確認し合う。 桟橋付近(ボート乗り場付近)での変化 当初2002年10月17日の溶存酸素を測定した結果、表層は7.5mg/g,と通常の数値を示したが、底層は0.31mg/gと貧酸素状態で、腐敗した底層から、汚泥やガスが浮き上がり、臭気が強く、ボートの利用者からの苦情が多く寄せられていた。2003年4月22日バイオファン25W型を近くに設置した。2003年5月8日の溶存酸素の項目で表層は16.71mg/g,底層16.07mg/gと飽和酸素量の2倍のDoが計測された。2003年7月10日の最も水質が悪くなる季節に、溶存酸素が表層8.7mg、底層2.7mgと落ちたものの、底層の腐敗による臭気の問題も解決し、汚泥の浮き上がり時の臭気も改善されている。これは植物プランクトン珪藻類の光合成の力が溶存酸素の増大に大きく貢献したことが考えられる。 ただし、2003年は、平年と比較し日照時間が短く、木更津(千葉県)アメダス1年間の日照時間の毎月のデータによると、1月191.3時間、2月133.3時間、3月190.7時間、4月151.5時間、5月93.3時間、6月75.5時間、7月33.3時間と1月から4月までは日照も順調であったが、5月からは日照時間が減り7月33.3時間になったのである。この日照時間減少は池の環境にとって脅威であると考えられる。光合成の不成による溶存酸素の減少、太陽の紫外線の効果により期待される殺菌作用の減少が、池の環境の悪化の原因になることが推測できる。 その後、8月28日、残暑が訪れ、気温の上昇、晴れ間が続くようになったころ、一気に溶存酸素が増加し、池一面茶色に変化し、プランクトンの増加が見られるようになった。桟橋付近では、底層からの汚泥浮き上がりはなくなり、底層はヘドロ状態が解消し、砂状態に変化していることを確認した。バイオファンから離れた場所には、底にヘドロが残留していて、すくい上げてみると、ヘドロ臭が確認された。
25w、60w付近において、バイオファン設置後水質変化を溶存酸素(DO)によって確認した。ご覧のように、酸素量で表面と底層差が無く、良く循環していることが確認された。水質は、梅雨時から梅雨明けまでが、1年で最も水質が悪化する時期といわれている。ここ大池でも、7月1日は、日照不足の影響で、プランクトンの光合成が弱まり、飽和酸素量を下回ったものの、他の時期全てで飽和を上回り、たくさんの酸素が、水中から放出されていることが分かった。これは、水の中に棲んでいる植物性プランクトンが増加し、酸素を生産していることに起因する。8月末、水温が上昇しているにもかかわらず、溶存酸素が一気に増加したのも、水中の珪藻類というプランクトンよるものであり、写真で示すとおり、水の色が茶色に変化している。 » このページの先頭へ戻る |
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