トンボは、秋から冬にかけて使われていない学校や公園のプールに卵を産みます。卵は春になるとヤゴになり、 6月から7月にかけて羽化しトンボの成虫になるのです。ところが、ちょうどこの時期はプール開きに備えてプールの掃除が行われるため住み家をなくしたヤゴは死んでしまいます。そこで、プールからヤゴを救い出し、家に持ち帰って育て、大空に飛び立たせようというのが、私たちのヤゴ救出作戦です。助けたヤゴを自分の家で羽化させ、トンボになる瞬間を観察してみましょう
 《生まれたばかりのトンボたち》  左から、ギンヤンマ、シオカラトンボ、ナツアカネ
               羽 はまだ柔らかく、湿っています
              
  • ヤゴを入れた容器は静かに持ち帰りましょう.。
  • ヤゴは、水の中でゆれると船酔いします。容器の中にぬれた草などをしくとよいでしょう。
  • ヤゴは暑さが苦手です。容器内の水温が25℃以上にならないように気をつけましょう。
  • 水は、必ず、24時間以上汲み置きし、カルキを抜いたものを、使いましょう。(ハイポ等を使ってもかまいません)
  • 水草・小石・棒などは、ヤゴがつかまって休んだり隠れたりする場所になります。
  • エアーレーション(エアポンプ)を使うと、水質の維持に役立ち、ヤゴが元気に育ちます。
  • ヤゴが羽化する時はし、枯れ枝などに登って、水の中から出てきます。枝が倒れたりしないよう、剣山にさしたり、小石で押さえておきましょう。
  • 水温は、25℃以上にならないよう、気をつけましょう。直射日光には要注意です。

ペットボトルを利用して、
ヤゴの家を作ることもできます。
図(→)を参考に工夫してみましょう。
  • ヤゴは、肉食で、生きたものを食べます。≪ミミズ、アカムシ、ボウフラ、ミジンコ、メダカ、オタマジャクシ、など…≫
  • 釣具店に行くと、エサ用のアカムシやミミズを売っています。
  • 生まれたばかりの赤ちゃんミミズが、ヤゴには、ちょうどいい大きさです。
  • 大きなミミズはヤゴの方がこわがります。そのようすを観察するのも楽しい? かも....
  • 毎日少しずつ与え、余ったエサは、水の汚れ防止のため、はしでつまんで捨てましょう。
  • エサが足りないと共食いを始めます。エサは、水中に残らないよう、様子をよく見ながら、適量を与えましょう。
  • どんなヤゴがいますか? トンボの種類によって、ヤゴの形や大きさも違います。スケッチしてみましょう。
  • エサの食べ方は? ヤゴの下唇はふだんはたたまれていますが、エサをみつけると、すばやくのばし、つかまえます。
  • ヤゴのようすは? 羽化をする前には、だんだんエサを食べなくなります。 羽の部分が盛り上がって、色が黒っぽくなってきたら、そろそろ...で。 注意して、観察しましょう。
  • いつ羽化するかな? 夜間に羽化します。ヤゴが木に登り始めたら、じっと観察です。羽化のようすは? 時間は?照明をうまく調整すると、日中に羽化させられるかも...
  • どのヤゴが、どんなトンボに? 前にスケッチしたヤゴが、どんなトンボに羽化したでしょうか? 写真やビデオに記録するのもいいですね。